知的財産権やビジネス・企業法務Q&A続々更新!大阪弁護士会所属弁護士川内康雄 顧問弁護士
事務所所在地 自己紹介 方針 顧問弁護士 お問い合せ

サイト目次

顧問弁護士
 弁護士による法律顧問契約の条件
内部通報制度受付窓口
 弁護士による受付窓口対応
割引制度
 顧問契約料の各種割引制度
事務所案内・所在地案内
 住所・電話番号等
自己紹介
 川内康雄のプロフィール
業務方針
 業務への取り組み方
CSR活動
 社会貢献について
お問い合せ
 当職への連絡フォーム
リンク
 法務に役立つリンク
執筆記事
 法務・ITに関する当職の執筆記事
Q&A目次
 法務Q&Aの目次

管理人のメッセージを聞く(MP3)
関西弁版を聞く(MP3)

サイト内検索

Q&A目次

民法
会社法
商取引法
商標法
著作権法
IT法・インターネット法
オープンソース
不正競争防止法
個人情報保護法:その他
個人情報保護法:個人情報の収集
個人情報保護法:個人情報取扱事業者
個人情報保護法:個人情報等への該当性
個人情報保護法:利用目的
個人情報保護法:委託
個人情報保護法:安全管理
個人情報保護法:第三者提供
労働法
特定商取引法
破産法
プリペイドカード法(前払式証票法)


取扱分野

法務ネット」管理人川内康雄はコンピューターやインターネット情報セキュリティ等のIT著作権特許権商標権等の知的財産権を取り扱う大阪弁護士会所属の弁護士です。各種ビジネス企業法務個人情報保護法ベンチャー企業支援にも力を入れています。
 詳しくは下記メニューより川内康雄の自己紹介をご覧ください。

顧問弁護士制度

当職の顧問弁護士制度の詳細については、「顧問弁護士」制度のページをご覧ください。

管理者連絡先

法務ネットは大阪弁護士会所属弁護士川内康雄が管理運営しています。法律相談やご意見、ご質問等がございましたら、メニューのお問い合わせコーナーよりメールを送信いただくか、「自己紹介」ページに記載の当職事務所までご連絡ください。

専門分野について

こちらのホームページでは、日本弁護士連合会が定める「弁護士の業務広告に関する規定」及び「弁護士及び弁護士法人並びに外国特別会員の業務広告に関する運用指針」に基づき、当職が特に関心をもって取り扱っている業務分野につきましても、「専門」との表現を差し控えさせていただいております。

取扱分野・業務内容

当職の取扱分野はインターネットWebオープンソース(リナックス・GPL等)情報処理情報システムシステム開発ソフトウェア等のITサイバー法著作権等の知的財産権、個人情報保護情報セキュリティ情報漏洩時対応民法商法会社法)の民事法令・労務管理労働問題その他のビジネス・企業法務一般です。主な業務内容は契約書覚書利用規約約款ライセンス等の法的書類作成、法律相談コンプライアンスチェック(合法性・違法性鑑定)プライバシーポリシー情報セキュリティポリシーコンプライアンスプログラム等の社内規程・文書作成支援・公益通報者保護法内部通報制度受付窓口・裁判訴訟・調停)・トラブルクレーム等の紛争対応です。詳しくは弁護士川内康雄の取扱分野・業務内容をご覧ください。

宮脇弁護士のホームページ

当事務所のパートナー弁護士である大阪弁護士会所属の宮脇常亨弁護士がホームページを開設しました。過払金請求・債権回収及び過払い金返還請求・自己破産を中心とした債務整理を得意としています。顧問弁護士としての活動も行っています。各種の情報が満載されておりますので、是非一度ご覧ください。

リンクポリシー

法務ネットへはご自由にリンクしていただいて結構です。トップページ以外のページへの直接のリンクでも構いません。たとえばこのように「企業法務Q&A会社法カテゴリ」のアドレスを直接のリンク先にしていただいて結構です。またリンクの前後を問わず、管理人への連絡も不要です。
画像リンクの際には、 このリンク先の画像をダウンロードしてご使用ください。サイズは適宜修正していただいて結構です。
また相互リンクは、法律に関係のあるサイトであれば歓迎しております。お気軽にメニューの「お問い合わせ」よりご連絡ください。

アーカイブ

カテゴリー

カテゴリー「Q&A:著作権法」の9件の記事

著作権の発生要件:私はデザイナーですが、先日、名刺のデザインを行い、ロゴを制作した上で、名刺全体の文字や図案の配置を行いました。このデザインが第三者によって勝手に流用されそうなとき、やめろといえる法的な権利がありますか?

たとえ名刺のデザインであっても、著作権法上、そこに創作性があれば著作権が発生します。そして著作権が発生していれば、第三者が勝手に流用すると著作権侵害となり、損害賠償や差止、そして刑事罰の対象となります。なおロゴについては、世の中に出回っている既存のデザインと類似していないのであれば、創作性が認められる可能性が高い。一方、名刺上のロゴや図案の配置については、どうしても既存のデザインと類似したものになりますので、よほど新規性のある、斬新なデザインでないと創作性は認められないでしょう。

技術的保護手段の回避 : DVDをリッピングソフトを使用してコピーすることは違法ですか?

結論として現在の法令を前提としては違法とは言えないという結論になります。
著作権法は著作権者に複製権という権利を与えており(同法21条)、著作権者の許諾(同法63条)無しに著作物を複製すると著作権を侵害することになります。著作権を侵害すると、民事的には差止(同法113条)や損害賠償請求の対象となり(民法709条)、刑事的には罰則の対象となります(著作権法119条)。
もっとも著作物を個人的な用途に使用するためのみの目的で複製する場合には、私的複製として、著作権者の許諾を得る必要がありません(同法30条)。たとえばレンタルCDショップでCDを借りてきて、自分で聞くために、カセットテープにダビングしたり、ハードディスクにリッピングしても、著作権の侵害とはなりません。一方、他人に譲渡する目的でダビング、リッピングすることは、私的複製に該当しませんので、著作権侵害となります。
CDのコピーに際してはこのように単に私的複製の規定が適用されることにより適法という結論になります。一方、DVDのコピーは事情がもう少し複雑です。
DVDをリッピングしてコピーを作成するとう作業は、分析すると、
1 DVDのコンテンツにかけられたCSS(Content Scrambling System)を解除する。2 ソフトによってはマクロビジョンも解除する。
3 CSSが解除されたコンテンツをハードディスクにコピーする。
4 ハードディスクにコピーされたコンテンツをDVD-R等に書き込む。
という行為に分けることができます。
CSSはコンテンツへのアクセスコントロール技術です。アクセスコントロール技術の回避は、不正競争防止法2条1項10号及び11号、同条5項により不正競争行為とされており、差止(同法3条)、損害賠償(同法4条)の対象とされています。もっとも正確には、対象となる行為は、アクセスコントロール技術の回避を可能とする装置又はプログラムの譲渡等のみです。アクセスコントロール技術の回避を可能とする装置またはプログラムの譲渡を受けることや、それらの使用は対象となっていません。そのため、CSSを解除するプログラムをダウンロードしたり、実際に使用してCSSを解除したとしても、不正競争行為にはなりません。一方、国内でCSSを解除するプログラムを譲渡、販売、公衆送信(ネット上でダウンロード可能なじょうたいにすること)すれば、これらの行為が有償であるか無償であるかを問わず、不正競争行為となります。
次にマクロビジョンですが、これはコンテンツに対するコピーコントロール技術です。先の不正競争防止法の各条項はコピーコントロール技術の回避も対象としていますが、規制の内容は同じで、コピーコントロール技術を回避の回避を可能訴する装置の譲渡を受けたりそれらを使用することは不正競争行為にはなりません。
コピーコントロール技術は著作権法も保護の対象としています(同法30条1項2号)。もっとも規制の対象となっている行為は「コピーコントロール技術を回避することによって可能となる複製」です。そのためDVDのリッピングの際にマクロビジョンを解除したとしても、リッピング自体は、もともとマクロビジョンを解除しなくても可能な複製行為ですので規制の対象にはなりません。一方、マクロビジョンが解除されたコンテンツをコンポジット出力し、VHSのテープなどにダビングすることは、マクロビジョンを解除したことによって可能となる複製行為ですから規制の対象となります。
なおCSSやマクロビジョンの解除はDVDに収録されていたデータをビットデータとして改変していることになりますので、著作権法20条の同一性保持権を侵害しないかが問一応題にはなります。しかし同一性保持権の趣旨は著作者が創作したコンテンツの内容を保持することです。CSSやマクロビジョンを解除したとしても、対象となっている映像コンテンツに変更は加えられませんので、同一性保持権の侵害にはならないと考えられているようです。これはCDのデータをMP3に変換する際にも妥当します。
CSSないしはマクロビジョンが解除された後のハードディスクまたはDVD-R等へのコピーは私的複製となりますので、著作権者の複製権を侵害することにはなりません。
以上、リッピングツールをダウンロードし、個人があくまでも私的な目的で使用してリッピングを行う限りでは法律には違反しないと言うことになります。

著作権法

(同一性保持権)
第二十条  著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。
2  前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
一  第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項又は第三十四条第一項の規定により著作物を利用する場合における用字又は用語の変更その他の改変で、学校教育の目的上やむを得ないと認められるもの
二  建築物の増築、改築、修繕又は模様替えによる改変
三  特定の電子計算機においては利用し得ないプログラムの著作物を当該電子計算機において利用し得るようにするため、又はプログラムの著作物を電子計算機においてより効果的に利用し得るようにするために必要な改変
四  前三号に掲げるもののほか、著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変


(複製権)
第二十一条  著作者は、その著作物を複製する権利を専有する。

(私的使用のための複製)
第三十条  著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。
一  公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合
二  技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合
2  私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であつて政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であつて政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。

第百十九条  次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一  著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者又は第百十三条第三項の規定により著作者人格権、著作権、実演家人格権若しくは著作隣接権(同条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第三号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者を除く。)
二  営利を目的として、第三十条第一項第一号に規定する自動複製機器を著作権、出版権又は著作隣接権の侵害となる著作物又は実演等の複製に使用させた者

第百二十条の二  次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一  技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とする装置(当該装置の部品一式であつて容易に組み立てることができるものを含む。)若しくは技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とするプログラムの複製物を公衆に譲渡し、若しくは貸与し、公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもつて製造し、輸入し、若しくは所持し、若しくは公衆の使用に供し、又は当該プログラムを公衆送信し、若しくは送信可能化した者
二  業として公衆からの求めに応じて技術的保護手段の回避を行つた者
三  営利を目的として、第百十三条第三項の規定により著作者人格権、著作権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行つた者

不正競争防止法

(定義)
第二条  この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
十  営業上用いられている技術的制限手段(他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録をさせないために用いているものを除く。)により制限されている影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能のみを有する装置(当該装置を組み込んだ機器を含む。)若しくは当該機能のみを有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該機能のみを有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為
十一  他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録をさせないために営業上用いている技術的制限手段により制限されている影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能のみを有する装置(当該装置を組み込んだ機器を含む。)若しくは当該機能のみを有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を当該特定の者以外の者に譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該機能のみを有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為
5  この法律において「技術的制限手段」とは、電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。)により影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を制限する手段であって、視聴等機器(影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録のために用いられる機器をいう。以下同じ。)が特定の反応をする信号を影像、音若しくはプログラムとともに記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は視聴等機器が特定の変換を必要とするよう影像、音若しくはプログラムを変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。

技術的保護手段の回避 : ビデオのコピーガードやソフトのプロテクト除去するのは違法ですか?

この問題は著作権法と不正競争防止法の2つの法律にまたがる問題です。
コピーガードやいわゆるプロテクトはコピーコントロール技術と呼ばれています。法律上これらの技術は「技術的保護手段」(著作権法)、「技術的制限手段」(不正競争防止法)と呼ばれています。これらの法律上の正確な定義は若干難解ですが、いわゆるコピープロテクトの多くはこれらの定義に当てはまるものと言っていいでしょう。
不正競争防止法によりこれらの技術的保護手段・制限手段を回避するための装置、プログラムを譲渡、譲渡目的で製造、展示、輸出、輸入、公衆送信することは禁止されています。
また著作権法ではコピーコントロール技術を回避して複製を行うことは、私的複製の例外となり、著作権侵害となります。 
いわゆる「プロテクト外し」が合法となる余地はかなり少ないでしょう。

引用 : 社員教育のための資料を作成する際に、ある高名な学者の論文の一部を転載したいと考えています。このような使用は著作権法に違反するのでしょうか

著作物を転載する行為は「複製」に該当することになりますので、著作権者に無断で行えば、著作権を侵害したことになります。もっとも著作権法上の「引用」(32条)に該当する場合には、著作権を侵害したことになりません。
「引用」は、法律上は、「公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない」とされています。もっともこれでは基準が明確ではないため、裁判上は、①明瞭区別性があること、②主従関係があることが条件とされています。①明瞭区別性があるといえるためには、どの部分が引用部分であるかがわかるように、引用する側の著作物と、引用される側の著作物が明瞭に区別できる状態にあることが必要です。②主従関係があるといえるためには、引用する側の著作物が全体として主体性を保持し、引用される側の著作物が例証、参考資料等の付随的な性格を有していることが必要です。
さらに引用を行う際には出所を明示する必要があります(著作権法48条)。著作物の題号、著作者名、書物のページ数、掲載雑誌の名称、出版社名等を引用部分に付記して、出所を明らかにさせます。
以上、条件は若干複雑ですが、これらの条件を守って転載する限りにおいては、著作権者の同意を得なくても、転載が可能となります。

音楽の公衆送信の手続きと著作権の有効期限:クラシックギターを練習中の者です。独学ですので練習の励みにするために、自分の演奏を録音して公開してみようと考えています。公開する曲は古い作曲家のものもあれば、最近のものもあるかと思います。気軽に聞いてもらいたいので、アクセスする人に料金を請求するつもりは毛頭ありませんが、アフィリエイト広告を貼り付けたりする可能性はあります。

御質問の件では、作曲家が作曲した楽譜を利用して演奏し、これを録音してインターネットサーバーに記録し、これを配信するという流れを取るかと思います。
作曲家が作曲した楽譜には著作権が認められています。そして著作権法上、著作権者には、公衆送信権・公衆送信可能化が認められています。これは著作物をインターネットなどで配信したり、配信が可能な状態にする権利です。
楽譜の著作権者以外がその楽譜なりこれを演奏したもののの公衆送信を行うと、著作権を侵害することになってしまいます。そのため事前に著作権者から利用の許諾を得ることが必要です。
日本では多くの楽曲がJASRAC(社団法人日本音楽著作権協会)により集中的に管理されております。JASRACが管理している楽曲であれば、JASRACのホームページ(http://www.jasrac.or.jp/)からオンラインで利用許諾を得る手続きを行うことができます。JASRACが管理する楽曲であるか否かについても、JASRACのホームページで検索が可能です。
現在のJASRACの使用料規定では個人が非商用によって配信する場合には1曲あたり月額150円の使用料が設定されています(曲数・ダウンロード形式・ストリーム形式などにより変動します)。ホームページに広告を貼り付ける場合には年額で6万円相当の使用料が必要です(これも配信形式などにより変動します)。詳しくはJASRACのホームページを参照してください。
JASRACの使用料規定においては個人利用の使用料の金額は商用の場合に比べてかなり低廉に設定されていますが、個人が気軽に支払える金額かというと、価値判断が分かれる部分かと思います。これについてはヤマハが興味深い取り組みを行っており、プレイヤーズ王国(http://players.music-eclub.com/)というコミュニティサイトでは、ここにユーザーがアップロードする楽曲は、このホームページこういった著作権処理をヤマハが代行して行い、ユーザーは金銭負担が必要ありません。
ただしクラシック楽曲の場合は、既に著作権が消滅している場合が多く、その場合には著作権者又はその相続人からの許諾は不要です。著作権は原則としては著作者の死後50年で消滅します。たとえばギターの練習曲を多く残しているフェルナンド・ソルは1839年に没していますので、現在は既に著作権は消滅しています。なお注意すべきなのは、編曲者が別にいる場合には、編曲者にも著作権が発生していますので、編曲者の著作権が存在しているか否かも確認する必要があります。たとえば巨匠アンドレス・セゴビアがバッハのバイオリン曲であるシチリアーナをギター用に編曲した楽譜が存在しています。バッハは1750年に没していますので、シチリアーナをバッハの楽譜でバイオリンを使って演奏する分には著作権を考慮する必要はありません。しかしセゴビアの編曲による楽譜にはセゴビアの著作権が発生しており、そしてセゴビアが没したのは1987年ですので、セゴビアの相続人が有している著作権はまだ消滅していません。そのため、セゴビア編のシチリアーナを公衆送信するには、セゴビアの相続人から許諾を得る必要があります(実際にはシチリアーナはJASRACが管理しているようですので(作品コード 0S0-5441-8 SICILIANO)JASRACにおいて手続きを行うことになります)。
なおインターネットによる配信で公表するのではなく、ストリートでの演奏で練習成果を公表し、聴衆から対価を得ないのであれば、権利者から許諾を得る必要はありません。これは著作権法38条で非営利・無償・無報酬の場合には、著作物を公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができるとされているためです。逆に言えば、インターネットによる配信は公衆送信となり、この38条に公衆送信が含まれていないため、たとえ無償・非営利であっても、著作権者の許諾が必要ということになります。

業務委託と著作権の帰属:当社はシステム開発会社です。ある開発案件で、著作権に関する取り決めが全く書かれていない契約書を使用して契約を締結していました。このとき、著作権は、当社と委託者とどちらに帰属するのでしょうか。

契約書上での取り決めが欠落している場合には、法律と当事者間の合理的な意思を解釈することになります。
著作権については法律上、創作した者またはその使用者に帰属することとされています。そのため開発委託の場合には、原則として受託者に著作権が帰属することになります。これに対し、契約書外(口頭など)で著作権を委託者に移転させる旨合意していたり、継続的な取引において常に著作権を移転させていたという事情がある場合には、著作権が移転していると解釈する余地があります。
なお著作権が受託者側に帰属する場合には、開発委託をしたことから当事者の合理的な意思を解釈すると、著作権の移転を留保する以上は、委託者に開発成果物の使用を許諾するという意思があったということになります。そして成果物が委託者特有の業務を反映したものであったり、委託者の企業秘密を含むようなものの場合には、独占的な使用許諾、つまり他の第三者には使用許諾しないという意思の下に開発されたと解釈される可能性が高いでしょう。

ホームページの雑誌掲載:私が運営しているホームページのスクリーンショットが、私に無断で雑誌に掲載されました。匿名で運営しているのですが、この雑誌を出版している会社を訴えることはできるのでしょうか?

著作権侵害となる場合には訴えることが可能ですが、著作権侵害と言えるためには、①ホームページに著作権が発生していること、②著作権が発生している部分が掲載されていること、③引用の要件を満たしていないことが必要となります。
まず①著作権が発生していると言えるためには、ホームページのデザイン、掲載している文書、写真、画像に創作性(オリジナリティ)があることが必要です。ありふれたデザインやコピーでは創作性が認められません。次に②創作性のある部分が創作性を保持したまま転載されている事が必要です。たとえば創作性のある文書でも、掲載の際に縮小されていて読めなくなっている場合には、複製されたと主張することが困難です。そして③著作権法上、引用(第32条)の条件を満たしている場合には、合法的に複製が可能ですので、引用に該当していないことが必要です。引用の条件として、主従関係、必然性、明瞭区分性や出所の表示が必要とされていますが、雑誌で紹介されたという場合には、主従関係以外の条件は、通常は満たしている場合が多いでしょう。主従関係とは、文脈や分量からみて、引用する側が主たる関係にあるかどうかを判断します。ホームページを紹介した雑誌の記事が、ホームページの写真に若干のコメントを付しただけの場合には、主従関係があるとは言えないでしょう。
これらの条件を満たした場合に初めて訴えることが可能となります。具体的には民事的には損害賠償請求と差止が可能であり、刑事的には複製権侵害による告訴か可能となります。

属地性:当社は米国でカラーコーディネイトに関するコンサルティングを行っている会社です。米国で商標登録されている当社のキャッチコピーや、当社が独自に創作したビジネスのコンセプトが、日本のある企業に盗用されているのを発見しました。この会社を訴えて、盗用を止めさせたり、損害賠償をすることはできますか。

日本において知的財産権を主張するためには、日本の各知的財産権に関する各種法律に定められた条件を満たす必要があります。
 例えば米国で商標権を取得していたとしても、日本国内で商標を申請、登録していない場合には、商標権は一切認められません。おそらく御質問のキャッチコピーも日本では商標登録されていないものと思われますので、日本で商標権を主張することはできません。
 またビジネスのアイディアそのものは、ビジネスモデル特許として登録されていない限りは、原則としては知的財産権によって保護されません。
 もっとも、知的財産権の中でも、著作権や不正競争防止法上の営業秘密保護や著名表示・商品形態保護は事前の登録手続き等が不要です。御質問のケースでは、これらによる保護が可能かどうかを検討すべきでしょう。
 著作権によって保護されるためには、まず①キャッチコピーやビジネスのコンセプトが、文書や図案として具体的に表現されている必要があります。②そしてこれらの表現内容がありふれたものでなく、創作性(オリジナリティ)を有していることが必要です。キャッチコピーについては、文書としてかなり短いでしょうから、著作権が認められるためには、相当の創作性が必要でしょう。ビジネスのコンセプトについては、これが宣伝文書やマニュアルとして制作されている必要があります。なおこれらのキャッチコピーやコンセプトが日本語に翻訳されていても、著作権者には翻案権という権利が認められています。そのため著作権者に無断でした翻訳も著作権侵害となります。著作権侵害と言える場合には、損害賠償や差止請求が可能です。
 また不正競争防止法上の営業秘密に該当する場合にも差止や損害賠償請求が可能です。営業秘密に該当するためには、①秘密として管理されている情報であって、②実際に一般的には知られておらず、③営業上有用な情報であることが必要です。キャッチコピーについては公に宣伝している内容ですので営業秘密には該当しないでしょう。一方、ビジネスのコンセプト、ノウハウについては、これを秘密として管理してきた実績があるのであれば、営業秘密に該当する可能性があります。
 さらに不正競争防止法では、著名性を有している商品・サービスの名称や発売されて3年以内の商品の形態が模倣された場合には、模倣した者に対する差止、損害賠償請求権が認められています。
 なおこれらの不正競争防止法上の権利は容易には認められないことが多いですから注意が必要です。

教育目的の複製:大学の研究室などで複数の学生が使用することが必要な教科書を、コピーして利用することは違法ですか?

著作権法第35条では、複製権の例外として、授業を受ける者が授業で使用するために必要と認められる限度で、公表された著作物を複製できるとされています。ただしあくまでも「必要と認められる限度」内であり、著作権者の権利を不当に害さないことが必要です。実際にどの程度の複製が許されるかについては、議論が分かれており、明確な結論があるわけではありません。
複製対象となる著作物のうちの複製される割合ですが、丸ごと複製することが違法であるという点については異論がありません。ではどの程度まで複製できるかという点については、放送大学客員教授の作花先生(この分野の大家です)の見解では、小規模なゼミ生程度の範囲に配布するのであれば、ある程度のページ数でも許容されるが、数ページ程度であれば、相当数の受講者に配布する場合には数ページ程度に限定されるとのことです。また教科書やワークブックなど、本来、生徒の数だけ購入されることが予定されている著作物については、複製は原則として違法となります。