自由利用が認められる著作物
- 美術の著作物のうち、その原作品が一般公衆に開放された屋外の場所、または一般公衆の見やすい屋外の場所に恒常的に設置されているもの。
- 建築の著作物。建築の著作物については、屋外か屋内かを問わず、また原作品であるか複製物であるかを問わず、自由利用が認められる。
自由利用の方法
- これらの著作物については、写真撮影、ビデオ撮影による複製のほか、その画像を用いた公衆送信、上映、展示など、いずれの方法による利用も認められる。
自由利用が認められない場合(例外)
- 彫刻を増製する行為、またはその増製物を譲渡により公衆に提供する行為。
- 建築の著作物を建築により複製する行為、またはその複製物を譲渡により公衆に提供する行為。
- 屋外の場所に恒常的に設置することを目的として、美術の著作物または建築の著作物を複製する行為。
- 専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製する行為、またはその複製物を販売する行為。
各例外の解釈
- 「彫刻の増製」とは、立体的な造形物を再製作することを指し、絵画や写真として表現する行為は含まれない。
- 「建築による複製」とは、建築物としての実用性を有するものを新たに建設する行為を指し、ミニチュア製作などは含まれない。
- 屋外設置目的の複製が制限されるのは、著作権者から屋外設置の許諾を得た者との競合を避ける趣旨による。
- 「専ら販売を目的とする」とは、商品価値が当該美術の著作物の複製そのものにほぼ専ら依存している場合を指す。書籍の一部として掲載されるなど、商品の一部分に過ぎない場合は通常該当しない。
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