基本原則
参考:
- 著作権法入門 2024-2025 (公的機関)
- 音楽の著作権とは (公的機関)
利用可能な著作物
- 屋外の場所に恒常的に設置された美術の著作物の原作品
- 建築の著作物(設置場所を問わない)
- これらの著作物は原則として自由に利用可能
利用方法
- 写真撮影、ビデオ撮影による複製
- 撮影した画像の公衆送信、公の上映、展示
- あらゆる方法による利用が認められる
参考:
利用が制限される場合
参考:
- 著作権法における制限規定の解説 (公的機関)
- 著作権法の制限規定について (政府)
- 著作権法における制限規定の概要 (公的機関)
1. 彫刻の増製・販売
- 彫刻を同じような形状で再製作する行為
- その増製物を譲渡により公衆に提供する行為
- 写真撮影や絵画として描く行為は増製に該当しない
参考:
2. 建築物の複製・販売
- 建築の著作物を新たな建築物として複製する行為
- その複製物を譲渡により公衆に提供する行為
- ミニチュア等の実用に耐えない複製物は対象外
参考:
- 著作権文献・資料検索 (公的機関)
3. 屋外恒常設置目的の複製
- 一般公衆に開放された屋外の場所への恒常的設置を目的とした複製
- 美術の著作物・建築の著作物ともに対象
- 複製時点での目的が要件となる
4. 専ら販売目的の複製・販売
- 美術の著作物の複製物の販売のみを目的とした複製行為
- その複製物を販売する行為
- 絵葉書、ポスター、カレンダー等が典型例
- 雑誌の一部として掲載する場合は通常対象外
立法趣旨
- 屋外に恒常設置された著作物への著作権の無制限な適用は一般人の行動の自由を過度に制限する
- 一般人による自由利用は社会的慣行に合致している
- 著作者の意思にも沿うと考えられる
- 以上の理由から原則的な自由利用を認める一方、例外的制限を列挙
参考:
- Ⅶ 著作権法による自由 (学術)
- 著作物等の公正な利用と著作権等の適切な保護 (政府)
適用範囲の特徴
- 建築の著作物は原作品・複製物を問わず対象
- 建築の著作物は屋外設置の要件なし
- 著作権者の許諾を受けた設置に限定されない
- 一般公衆が容易に見ることができる状態への著作権者の承諾がある場合の類推適用も考えられる

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