公共の場所での氏名の読み上げ:他人に聞こえる形で呼び出してよいのか

銀行の窓口や病院の待合いで、顧客や患者の名前を読み上げて呼び出すことは個人情報の漏洩にあたりますか?

氏名は個人情報保護法上の個人情報に該当します。しかし、通常の銀行窓口や病院の待合室で、順番を知らせるため氏名だけを必要な範囲で読み上げる場合には、ここで伝わる氏名はプライバシー情報とはならず、通常はプライバシー侵害には当たらないと考えます。個人情報であることと、私生活上の秘密として保護されるプライバシー情報であることは別の問題です。

個人情報保護法上も、名前を呼ぶことが一律に禁止されているわけではありません。呼出しという利用目的や本人の同意の範囲を踏まえて取り扱います。個人データの第三者提供についての現行の根拠条文は27条です。

ただし、氏名とともに病名、相談内容、取引・財産事情等が周囲へ伝わる場面は別です。病院では取り違え防止にも配慮しつつ、氏名での呼出しを望まないという本人の希望に対応することが必要です。番号で呼ぶ、音量や呼出し範囲を抑えるといった配慮も望ましいでしょう。