特定の対象の単位:利用目的の開示は保有している個人情報の種類毎に行う必要があるか

当社では市販の人名録を購入して、営業活動に使用しています。購入した人名録はかなりの種類があるのですが、それぞれの人名録毎に、利用目的を特定及び公表する必要がありますか?

個人情報保護法上、個人情報の利用目的を特定(同法17条)する際の個人情報の単位については、特に具体的な定めがなされていません。しかし個人情報保護委員会の通則編ガイドラインにおいては、特定の対象となる単位という視点ではないものの、「利用する個人情報の種類又は入手先の事業者名等を特定することまで求めているわけではない。」とされています。したがって、利用目的を特定して文書化する際には、その中に、「人名録に記載されている個人情報」であるとか、「A社から入手した個人情報」といった記載を行う必要は無いということになります。そのためおよそ保有している人名録全体の利用目的を特定すれば、17条の特定を行ったといえることになります。そして21条の利用目的は17条の利用目的と同一です。したがって、実際に利用目的を公表するにあたっても、個別の人名録毎の利用目的の公表は必要ないという結論になるでしょう。さらに言えば、新たな個人情報をまとまった形で入手したとしても、従前の利用目的と同様であれば、その新たな個人情報について、改めて利用目的を公表する必要は無いということになります。

同じ目的の公表で足りるのは、実際の利用が既に特定・公表した具体的な目的に含まれる場合です。新たな名簿の利用がその範囲を超える場合には、合理的な関連性のある目的変更又は本人同意等の要件を別途検討します。