支配株主:間接保有する個人は支配株主となるか
商法施行規則第2条1項22号によると、①会社の総株主の議決権の過半数を有する者と②商法の規定により会社の親会社となる株式会社又は有限会社が支配株主となるとあります。すると株式会社及び有限会社以外の者であって間接的に過半数以上の議決権を有する者は支配株主にはならないのでしょうか?
商法施行規則は法的な安定性のため、形式的な解釈が重視されると思われます。そのため間接保有により過半数以上の議決権を有する個人などは支配株主には該当しないでしょう。 もちろん各種の書類において支配株主に準じた取扱をした上での計算を別途示すのは、ディスクロジャーを充実させる上では望ましい取扱であると思われます。
【現在の制度との関係】上記は旧商法施行規則の当時の用語に関する解説です。現在は会社法・会社法施行規則、金融商品取引法上の開示、取引所規則など、それぞれの制度に応じて親会社・支配株主等の範囲を確認します。「間接保有の個人は常に支配株主ではない」と全制度に一般化することはできません。会社法上の親会社の範囲も法人に限られず、子会社・親会社の定義と実質的な経営支配の判定は、現行の会社法2条及び会社法施行規則3条等で確認します。