小会社の監査役の権限拡張:業務監査や取締役会出席の可否
小会社の監査役について、その権限の範囲を拡張して、取締役の業務執行の監査権限や、取締役会への出席権を認めることは可能でしょうか?
現在の会社法では、監査役は原則として取締役の職務の執行を監査し(381条)、取締役会設置会社では原則として取締役会への出席義務があります(383条)。旧監査特例法の「小会社」を前提とした制度から変わっています。
非公開会社のうち監査役会設置会社・会計監査人設置会社を除く会社は、定款で監査範囲を会計に限定できます(389条)。現在の会社にこの限定があるなら、業務監査を法定の監査役の職務とするため、定款の限定を廃止する変更を検討します。社内規則や委任契約だけで会計限定という定款の定めを変更できるわけではありません。
監査範囲の限定を廃止すると任期満了となる制度もあるため(336条4項)、必要な定款変更、選任、登記等を併せて確認します。監査機能を実質的に充実させるという本稿の目的は、現行の機関設計に沿って実現する必要があります。