マイナンバー (17)

川内 康雄

法律名:正式名称

マイナンバー法と共通番号法と番号法は同じ法律ですか? 法律上正式な略称や呼称が定められているわけでは無い関係上、複数の呼称が存在していますが、一般にマイナンバー法、共通番号法、番号法は同じ法律を指しています。正式名称は「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」ですのでどの呼称ともかなり異なっています。政府公報がマイナンバーという通称をしているので、マイナンバー法という呼び方が一番共通認識を得やすいのでしょう。 一方制度自体の名前も、マイナンバー制度、共通番号制度などと呼ばれていますが、「社会保障・税番号制度」という呼び方も用いられています。ただこちらも「マイナンバー制度」という名称が定着しています。 法律の正式名称は上記のとおりで、現在の政府の案内でも「マイナンバー制度」の名称が用いられています。「個人番号」は個人に付される番号、「法人番号」は法人等に指定される番号を指し、両者の利用・提供のルールは異なります。

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川内 康雄

制定理由:マイナンバー制度が制定される理由

マイナンバー制度が導入されると話題ですが、どうしてわざわざ新しい制度を導入する必要があるのでしょうか。 制度導入前に著者が重視したのは「行政の効率化」です。機関ごとのデータベースで管理していた情報を正確に照合し、税や社会保障の事務を効率的に処理するという狙いがあります。この評価は現在でも制度を考える上で重要です。 番号法1条は行政運営の効率化に加え、公正な給付と負担、申請等の負担軽減、住民の利便性向上等を掲げています。制度は既に運用され、情報連携により行政機関の証明書の添付を省略できるなど、本人の手続負担を減らす仕組みも実施されています。 導入前の行政事務を前提とした、現在も機械的な照合が全くできず人手に頼るという説明は、現在は当たりません。著者は、個人の利益より行政コスト削減による間接的な利益を重視していました。これは制度に対する著者の評価であり、現在利用できる具体的な手続上の利便性とは分けて考える必要があります。

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川内 康雄

法人番号:法人に番号は付与されるのか

個人の脱税防止のために番号が付けられるようですが、それであれば法人に対しても番号を付与しないと不公平だと思います。法人には同様の制度は無いのでしょうか。 法人にも、番号法に基づく13桁の「法人番号」が指定されます。個人番号とは別の制度です。 設立登記法人のほか、国の機関、地方公共団体、給与支払事務所等の届出を行う法人・人格のない社団等も指定の対象になります。これらに該当しない団体でも、一定の要件を満たして届け出ることにより指定を受けられます。全ての任意団体に無条件で一斉付番されるという意味ではありません。 設立登記法人の法人番号は、登記上の12桁の会社法人等番号を基に、検査用数字を加えたものです。法人番号は原則として名称・所在地とともに公表され、個人番号のような利用目的の制限なく利用できます。支店や個人事業主には法人番号は指定されません。

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川内 康雄

法人番号:個人番号との違いは

法人に法人番号が付与されるとのことなのですが、この番号も、個人のマイナンバーのように厳格に保護しないといけないのでしょうか。基幹システムに法人番号を収容するとセキュリティレベルやアクセスコントロールを変えないといけないのではないかと心配しています。 個人番号と法人番号の規制上の大きな違いは、個人番号には厳重な保護義務とその保護義務違反に対する罰則が科せられているのに対して、法人番号には保護義務がほとんど存在しないということです。これは制度として、個人番号はプライバシーに直結することから、民間での利用を極力制限する方向であるのに対して、法人番号は、民間による自由な利用を促進する方向であることに由来しています。 法人番号は13桁で、名称・所在地等の基本3情報とともに国税庁法人番号公表サイトで公表されます。個人番号は12桁であり、両者を混同しないようにします。ただし、法人番号と一緒に担当者の氏名等を管理している場合、その担当者情報の保護まで不要となるわけではありません。

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川内 康雄

個人番号:個人番号で構築されるネットワーク

マイナンバー制度が導入されると、マイナンバーで個人を管理するデータベースが政府に作られるということでしょうか。管理社会になりそうで怖いです。 現在の制度では、マイナンバー制度が導入されたからといって、マイナンバーで管理される単一のデータベースが構築されるわけではありません。政府の省庁、年金機構等がそれぞれの目的のためのデータベースを保持している訳ですが、それぞれのデータベースの中の各個人の情報に、マイナンバーが付け加わるという形です。そのため実態としてのデータベースが分散管理されている状況は維持されています。ただ各省庁のデータベースと接続することとなる情報提供ネットワークシステムが稼働しています。これはある省庁からある省庁に対して、個人番号そのものを直接使わず、機関ごとに異なる専用の符号を用い、法令で認められた情報を照会・提供するシステムです。 抽象的に見ると、情報提供ネットワークを介することによって国単位の巨大な個人情報データベースが構築されることになるともいえます。そのため情報提供ネットワークには厳格なセキュリティ保護措置がかけられ、悪用には重い罰則が科されることになっています。また不正利用防止のための事前アセスメントも実施され、その内容が特定個人情報保護評価書として公表されます。 巨大なデータベースという表現は、著者が連携による影響を評価したものです。実際に全情報を一か所に集める集中管理方式ではなく、照会できる機関・事務・情報は法令の範囲に限られます。本人はマイナポータルで情報提供等の記録を確認できます。

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